「雨降って地固ま」らずのまま

Facebookはあまり好きじゃないんだけど、一応はやっていた。

あんま「友達」になったりするの嫌いだから、リクエストきても必要最低限のエチケットで対応していた。

「いいね!」縛りが面倒なんですよね。




三週間ほど前に何となく思い立って、Facebookのアカを削除しました。

それで2度目です。

Facebookって一回アカを削除したら、確か半年は新しいアカを作れないと記憶していた。

でも2度目のアカを削除する時に「もう2度とFacebookでアカを作れなくなりますけど、それでもいいのですね」みたいな文言が出てきた。

ルールが変更されたんでしょうか。

まぁ、それは全然痛手ではないので、構わず削除しちゃいましたけど。




そうして昨夜、果たして本当にFacebookの新しいアカは作れないのかと試してみようと思いました。

携帯番号もパスワードも前回と同じ物にしましたけど、何に引っかかるでもなくすんなりとログイン出来ました。

なんでだろ?。

お陰でまっさらな状態になれたので、凄く気持ちよくなった。

知り合いでは?みたいな欄に、前回上がらなかった人達がゾロゾロと出てきて「あぁ、こんな人達も居たなぁ~」ってw。

懐かしいなぁと思いながらばんばんブロック。

そりゃ片っ端からブロックしましたよ。

そんな中ひとり気になる人が。

僕の兄貴分の栗ちゃんです。

兄貴分と言っても最近はすっかり疎遠なんですけど、僕の30代はほぼほぼその人と一緒でした。

栗ちゃんは周りから嫌われてしまって最終的にボッチになってしまいましたけど、僕的にはそんなに嫌にはなっていなかったんだよな。

誰の意見も聞かない人でしたけど、僕の意見には耳を傾け従ってくれてましたし。

身体も大きいし、いま現在剣道六段だからガチ強いから皆怖かったのかもね。

リンゴも素手でパキッと割ってみせて「半分食うか?」って聞かれた事もあった。

「いらない」って答えたけど。

また日本酒の一升瓶を底から持って、お猪口に注げる程に握力・腕力がパない。

化け物だよ╭(°ㅂ°`)╮。




そんなDQN系バリバリの栗ちゃんなんだけど、結構地味に「偉いなぁ」って思える人でね。

その功績を称え挙げると……

20代の時に技能五輪の家具職種で優勝して日本一に。

30代の時に技能グランプリの家具職種で、やはりぶっち切りの優勝で日本一に。

その後「ものづくりマイスター」に認定されてから、卓越技能者である「現代の名工」に認定されたんですよ。

最終的には「黄綬褒章」も頂いていました。

ちょっと話が長くなってしまったんだけど、要するにFacebookで栗ちゃんが黄綬褒章を授与された時の画像が載っていたんですね。


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完璧に自撮りだな、これw。

まぁ、こういう所って大概1人だからな。

栗ちゃんは黄綬褒章を貰ってから数ヵ月後に僕に連絡をよこしました。

彼はメールやLINEが好きではないので、連絡は100%電話です。

僕はどちらかと言うと電話が嫌い。

しかも栗ちゃんとだと話が長くなるから特に嫌い。

どれくらい嫌いかと言うと。

一時期栗ちゃんから電話きても出なかった。

それが3年続いた。

敵もなかなかしぶとかった(笑)。

ある日どーしても栗ちゃんに用が出来ちゃったから、僕から栗ちゃんに電話した。

普通はそこでキレられてしまうんでしょうけど、栗ちゃんの第一声は「おー若か。元気か」でした。

ちょっと栗ちゃんがしおらしく思えた。




まぁとにかくその時の電話の内容は「オレ黄綬褒章貰ったからよぉ。若、お前も5年後に申請して黄綬褒章取れよ」との事でした。

確かに僕もエントリー出来る立場にあります。

でもねぇ~。

そう言うのって後々いい記憶がないんだな。

僕も栗ちゃんと同じくグランプリで優勝した時やものづくり・現代の名工になった時に、周りに報告兼ねて挨拶に行ったら「調子に乗ってる」みたいに影で言われてさ。

これって挨拶に行かなきゃ行かないで「非常識」とかって言われちゃうから、結局どちらにしても詰んでるだよね。

だったらやる事やって、ああだこうだ言われた方がマシと判断したんだよ。

よく言えば有名税なんだろうけど、1円も収入が無い訳で。

それどころか逆に手間暇かけて申請書類作ったり提出したりで、完全にマイナスですよ。

赤字赤字 ୧༼ಠ赤ಠ༽୨ 。

本気で「ものづくりと現代の名工は固辞し続ければ良かった」と思ったもんね。

そんな想いを栗ちゃんに伝えたら「だよなぁ~。ホントあいつらはさぁ……」とポツリ。

確かに僕よりも栗ちゃんの方が数倍ボロクソに言われていたからな。

それもあって栗ちゃんボッチになったんだよ。




とまぁ栗ちゃんの顔を久し振りに見たら、そんなこんなを思い出しました。

性格的にはちょっと難がある人ですけど、家具職人としては間違いなく「超」が付く一流の人です。

僕は職業訓練校で恩師の都ツ井先生と栗ちゃんに出会いました。

都ツ井先生は担任の指導員で、栗ちゃんは非常勤の講師でした。

その二人のお陰で今の僕があると思っています。

いつの日か皆で仲良く集まれたらと願っているんですけどね。

職人さんは頑固だからさ。

ねぇ~。