偶然とは面白いもので、意外な所で繋がっていったりします。
もう10年ほど前でしょうか。
母の脳に良性の腫瘍が発見されました。
その影響で目眩や平行感覚の麻痺で悩まされていました。
母曰く「家事も出来ない」と。
良性の腫瘍ならサクッと取ってしまえばいいのですけど、どうも腫瘍が居座った場所が悪かった。
丁度脳幹の傍で、どこの病院に行っても手術は断られてしまいました。
一歩間違えちゃうと死んじゃうし、もっと最悪なのは重度の後遺症を残してしまうかもしれませんからね。
若い患者さんならともかく、年寄り相手じゃ手術する方もリスクが高過ぎますよ。
そんな時にとある先生がとある先生を紹介してくれました。
その先生は母を診察したのち「かなり状態が悪いし、場所も悪い。でも取り出せますよ」って。
トントン拍子で話が進み、あれよあれよで手術日を迎えました。
なんだかんだで手術は10時間程掛かりましたけど、無事に腫瘍は摘出されその後も後遺症もなく過ごしています。
脳の腫瘍なんでずっと脳外科という固定観念に捕らわれていたんですよね。
誰だってそうなると思いますよ。
では、結局のところ母は何科の先生に診て貰ったのかと言いますと。
なんと!耳鼻咽喉科なんですよ。
失礼ながら耳鼻咽喉科の先生って外科と違って華やかさがないイメージですよね。
でも時には外科医もやりたがらない手術をし、成功させるという技術を持った先生もいるのです。
その当時は本当に目から鱗と言いますか、物事違った角度からってあるもんなんだなぁ~としみじみ思いました。
その時母はお茶の水の順天に入院し手術をしました。
つー事は。
そうなんですよ。
実はその時の先生が、10月に僕の左耳を切ってくれるのです。
9/20にまた順天に行って診察なんで、その話を先生にして改めてお礼を伝えようと思っています。